日曜の朝、駒沢公園へエフを連れて行こうと、奥の部屋で着替えていると、階段のかげからエフがじーっとこちらを見つめている。
「わかってます。どうせ、アタシは留守番でしょ。」という顔。
「エフ、行くぞ。」と声をかけると、
「まじすか!いいんですか!」と小躍りして玄関へ。

玄関を出て近所を散歩のつもりのエフだったが、車のドアが開けられる。途端に顔がくもる。その場に伏せをして動かなくなる。毎度のことだが、そんなにイヤなのか。仕方なく抱きかかえて車に乗せる。後部座席で泣きそうな緊張顔。エフー、すぐ着くから。車に乗った瞬間から反射的に気分が悪くなる様子。
「甘えるな。気持ちの問題だぞ。」と夫。

10分ほどで到着。すでにあくびを連発していたエフだが、車を降りると途端に元気になる。駐車場からドッグランまで、はやる気持ちが抑えられないが必死でリーダーウォーク。1時間ほど走り回るが、エフは我々がそばにいることが確認できないと遊べない。少しでも姿が見えなくなるとその場であたりを見渡してずっと探している。その姿がいじらしいので時々隠れてその様子を見ていたりする。

駐車場へ戻り、ウチの車に近づいてくると足取りが重くなる。
また乗らない。
だましだまし乗せると、また途端にテンションが下がる。
神妙な面持ち。なんだかひどいことをしているような気分になる。
いつか慣れるときが来るのだろうか。
エフー、楽しかっただろう?そんな顔するなってば。