外出先から車で帰ると家の前の道路が通行止めになっていた。老朽化による下水管の破損が何箇所か見つかりその修復工事。結構大規模。そういえば予告通知が来ていた。家の手前50mあたりから通行止めで、そこで車を停めて様子を見ていると交通誘導のおじさんがやって来て申し訳なさそうに事情を説明してくれた。丁度今私の家の前のあたりを掘っているらしい。じゃあ、どこか別の場所に車を置いてきた方がいいかと思ったが、おじさんが様子を見に戻り、ちょっと狭いけどバックでなんとか入れそうだと言う。それでなくても細い道なのに、さらに工事車両を何台も路肩に移動させその間をバックで進み工事の穴に落ちないように家の狭い狭い駐車場におさめるという、私にとってはちょっと緊張の展開。
運転は好きだが駐車は得意でない。私の車幅感覚よりもこの車はちょっとだけ大きいよう。それにいつも斜めになる。三半規管のせいか。そのくせ思い切りのいい運転をしてしまうので、いつも夫にギャーギャー騒がれる。以前、やっぱり家の駐車場に入れるとき左後ろのタイヤ周りを電柱にちょこっとこすった。その時の夫のへこみ具合ったらなかった。夜中に無言でコンパウンド?とかいうので必死で磨いていた。ふん、女々しいオトコ。
とにかく、工事の方々の手を止め、数台の工事車両を移動させ、現場の皆さんの注目を集めてのパーキング。交通誘導のおじさん、というよりおじいさんが真っ黒に日焼けした顔で何度もすいません、すいませんと言う。こんな、私の父親位の歳の方に頭を下げられ一生懸命誘導されては、失敗するわけにはいくまい。ササッと済ませなければ。

で、一旦車を方向転換し、おしりを進行方向に向け慎重にスタート。おお、狭い~。こわ~。ちょっと道がカーブしているところがあり標識にドアミラーをこすりそうなるが、ギリギリセーフ。左に切って後ろから駐車場に入れるのだが、右手には工事の大きな穴がある。左には電柱。ひいー、障害物だらけ。でも奇跡的に一発でパーキング完了。我ながら完璧なハンドルさばき。いつもなんとなく斜めになってしまう車体もまっすぐおさまった。まさにパーペキ。車を下りると工事のおじさんたちから温かい拍手を受ける。照れながらも思わず手を挙げ応えそうになるが、ペコリとおじぎだけして家の中に入った。
ああ、夫に見せたかった、この勇姿。
工事の皆さん、誘導のおじさん、一日ご苦労様でした。

エフはすっかり監督気分。