リンマンブルース ゴールデンレトリバーの生態とマンガ

ゴールデンレトリバーのエフとコメと保護猫のウメ、そして私とef夫の日常を写真とマンガでつづります。

2005年05月

土曜日の都内は何故かとても空いていた。環七も山手通りも。何か特別外出してはいけない日なのかと思い、「今日はラマダンか?」「いや、コーランか?」「コーランってなに?」と心配をしつつスイスイと新宿まで。高島屋とハンズでお買い物。帰り道、代々木公園の横を走って ... 続きを読む
土曜日の都内は何故かとても空いていた。環七も山手通りも。何か特別外出してはいけない日なのかと思い、「今日はラマダンか?」「いや、コーランか?」「コーランってなに?」と心配をしつつスイスイと新宿まで。高島屋とハンズでお買い物。帰り道、代々木公園の横を走っていると、広場に若者たちがたくさん集まっていて、大きな音でレゲエを流して踊り歌っていた。仲間にいれてもらおうかと思ったが、あきらめて通り過ぎた。帰り道はとても混んでいた。やっぱり普通の土曜日だった。日本は平和だ。

アクリル塗料とステンレスの板を購入。これで色んな絵を描いてステッカーを作ろうとはりきる我ら。土曜の深夜に図画工作。

小さなステンレスの板に一生懸命筆入れする夫。玄関のポストもはずして色をつけたりした。

途中エフに舐められる。

冷蔵庫の右下に貼ってみた。

これ、エフの横顔マーク。わたし作。

ちなみに夫の作品のひとつは車の後ろに貼られた。ナンバープレートの上の小さい円形のヤツ。自ら家の自転車にぶつけてへこみを作ったため、それを隠すために色んなステッカーを買ってきては絆創膏のように貼ってきた。どれも満足できず、ついに自分で作ったワケ。しかしこれまでステッカーに使ったお金でこのへこみ十分直せたんじゃないの?


今日は一日中冷たい雨。ブルーマンデーにふさわしい。用事を済ませ246を表参道から渋谷方面へ。真正面にセルリアンタワーが見える。上の方は雲に隠れてしまってる。こんな雨の日は、都内にたくさん建設された高層タワーマンションの上の方に住んでいる人たちが見る窓の外の景 ... 続きを読む
今日は一日中冷たい雨。ブルーマンデーにふさわしい。
用事を済ませ246を表参道から渋谷方面へ。真正面にセルリアンタワーが見える。上の方は雲に隠れてしまってる。こんな雨の日は、都内にたくさん建設された高層タワーマンションの上の方に住んでいる人たちが見る窓の外の景色はどんな感じなんだろう。気分いいのかな。想像するとちょっと怖い。
さっき六本木ヒルズへ続く青山一丁目の交差点を大きなマイバッハが曲がっていった。ヒルズができてからあの交差点をとてつもない高価な車が曲がっていく。ものすごく儲かってる人がいるんだよなー、としみじみ思う。
一方でフィリピンで生存しているかもしれない旧日本兵のニュースを思い出す。もし本当なら、あまりにも悲しすぎる。60年もの間、山の中で怯えながら生活していたのか。テレビでこのニュースを見ていると、戦争を経験した人たちがいつの間にかとても年老いて、どんどんいなくなってしまっていたことに焦りのようなものを感じた。戦地がどれほど悲惨だったのか語ってくれる人がいなくなっていく。忘れちゃいけないのに・・。と高層ビルを見ながらぼんやり思った。



買い物して家に到着するとエフリンマンのお出迎え。平和だ。できればずっと地面に近いところで生活したい、と思った。


駅前の本屋の店頭に雑誌が山積みにされていて、少しだけ人だかりができていたので覗いてみると、なんと「経堂」特集の雑誌が。といっても「世田谷ライフ」というローカルな雑誌だが、一冊まるごと「経堂」ってすごい。見たことない。三茶でもなく下北でもなく二子玉でもなく ... 続きを読む
駅前の本屋の店頭に雑誌が山積みにされていて、少しだけ人だかりができていたので覗いてみると、なんと「経堂」特集の雑誌が。といっても「世田谷ライフ」というローカルな雑誌だが、一冊まるごと「経堂」ってすごい。見たことない。三茶でもなく下北でもなく二子玉でもなく、経堂とは。思わず買ってしまう。読むと区内で今一番ホットな町は「経堂」だそう。すごいじゃないか。ほんとか?どこが?でも読んでるとすごく魅力的な街に見えてきた。知らなかった美味しそうなお店もいっぱいある。いつもおんなじラーメン屋か焼肉屋ばっかりの我らだが、これからは勇気をもって経堂の色んなお店に行ってみよう、と決意。

早速その夜、南口本町商店街の「あどまーに」へ。こじんまりとした雰囲気と創作和風伊太利庵という看板が以前から気になっていた。
イタリアンなのに串揚げがあるし、ホッピーもある。真面目そうなお兄さんが二人一生懸命丁寧に作っている感じで好感持てる。値段も安い。清潔な店内。そして、70年代~80年代あたりの懐かしい歌謡曲が流れている。河合奈保子とか柏原芳江とかトシちゃんとかシュガーとか色々。「♪カリン、カリン~」と夫が一緒に口ずさんでいた。



シンプルなピザにサラダ、そして串揚げ。他にも色々いただきました。美味しかった。
かつては、もっと美味しいものがあるはずだと、あくなき追求をしていた私だが、最近は清潔で感じのいいお店ならそれで十分満足。

ビールとワインでほろ酔い気分で家路へ。途中どうしても甘いものが欲しくなりいつもの「Brownie」でメロンパンとアンクロワッサンを買い食い。いつ食べても美味しい!経堂、イイトコ。みなさん来てね。


エフが4~5ヶ月くらいの頃、まだ散歩に出て間もない頃の緑道でチョコラブを連れた恰幅のよいおじさんに会った。もちろん大興奮のエフはクネクネバタバタ飛び上がったりひっくり返ったり。一方のチョコラブはおじさんの「ツケ、フセ」の号令で左横にピタっとくっつきフセをし ... 続きを読む
エフが4~5ヶ月くらいの頃、まだ散歩に出て間もない頃の緑道でチョコラブを連れた恰幅のよいおじさんに会った。もちろん大興奮のエフはクネクネバタバタ飛び上がったりひっくり返ったり。一方のチョコラブはおじさんの「ツケ、フセ」の号令で左横にピタっとくっつきフセをしてじっとしている。聞くとまだ1才と言っていた。遊びたそうな顔でエフを見ながらじっとフセをしていた。感心した私は「すごいですね。どこか訓練に行ったのですか」と聞いてみると「レトリバーはこの位すぐ覚えるよ。こうやって教えるといいよ。」と、しゃがんで片方の膝を立ておやつを使って膝の下をくぐらせる「フセ」の教え方を見せてくれた。「この子でもできると思いますよ。」と、エフにもやって見せてくれた。エフは誘われるまま膝の下をくぐりその場に腹ばいになった。ほおーー、と感心した私。
しつけ本では見ていたが実際に目の前でやってみせてもらえると俄然やる気が湧く。家に帰ってきて早速膝を立ててエフに訓練。すると驚くほどはやく覚えてしまった。
「おすわり」のあと「フセ」と言うと勢いよく伏せる。両方の前足を一瞬宙に浮かせすばやくヘッドスライディングをするようにバタっと伏せる。そしてアゴをビタッと床につける。その姿がかわいくて面白くて毎日毎日「フセ」をしてそのたびに「エフ、いい子だ!えらい!天才!」とハデに褒め称えていた。友達の前で自慢気にやって見せたり、色んなところでキレのいいフセを披露していた。
だんだん「おすわり」と言った段階でフセをするようになり、しまいには私が立ち上がっただけで先読みしてフセをするようになっていったので、ちょっと控えるようになったが、いまだにエフはフセが得意。日々連発する。何か欲しいときはもちろん、怒られたときも、散歩に行きたいときも、遊んで欲しいときも、いつでも無言でフセをして訴えている。

まずはビタっとフセ。あごは床にこれでもかとピッタリつける。そしてひたすら見つめる。

じっと待ちます。

眠くなる。

寝る。

・・・・・最近はフセをしたまま寝てしまう。


もう何も言いません。あいかわらずベッドの上でお昼寝してました。頭に血が上らないのだろうか。よってみたら少しだけ目を開けましたが起きません。・・・・・もういいよ。思う存分そこで寝なさい。 ... 続きを読む
もう何も言いません。あいかわらずベッドの上でお昼寝してました。頭に血が上らないのだろうか。



よってみたら少しだけ目を開けましたが起きません。・・・・・もういいよ。思う存分そこで寝なさい。




日曜の午後、駒沢ドッグランへ。エフはいつも大喜びで中へ入り、ダッシュで色んな犬たちにご挨拶にいく。が、すぐに戻ってきてボールを投げてくれと催促をする。週末は人が多いのでいつも入口から一番奥のほうでひっそりと遊ぶ。大体10回位やるとエフもこっちも疲れてくるの ... 続きを読む
日曜の午後、駒沢ドッグランへ。

エフはいつも大喜びで中へ入り、ダッシュで色んな犬たちにご挨拶にいく。が、すぐに戻ってきてボールを投げてくれと催促をする。週末は人が多いのでいつも入口から一番奥のほうでひっそりと遊ぶ。大体10回位やるとエフもこっちも疲れてくるのでベンチに座って「エフ、向こうへ行って遊んできな。」と促すのだが、なかなか行かない。ちょっと離れただけですぐに我々の姿を探してウロウロキョロキョロする。

避妊手術前はとにかくよくマウンティングされた。うんざりだった。どこのドッグランへ行っても同じだった。何匹にも追いかけられ押さえつけられ私も夫もいつもそばでハラハラしていた。オス犬の飼い主さんに「この犬は全然怒らないねえ、もっと怒らないとダメだよ。」と言われたがそれはエフにはムリだった。まあ、若いから狙われるのは仕方ないか、と耐えていた(若草の香り)。それから「生理中ですか?」と尋ねられたことがあり、もちろん違うが、そうか、ヒート中にドッグランに連れてくるような非常識な飼い主に見られてしまうこともあるんだな、と思い、それはつらいなと、しばらくドッグランから足が遠のいた時期もあった。

手術後はだいぶなくなったがそれでもまだ果敢に挑戦してくるワンコは結構いる。かつてはマウンティングされるとイヤそうな顔でその場に伏せをしたりしていたエフだが、最近は、夫の元へ走ってきて足の間に座る。ここが一番安心。

迫力満点のブルにたじろぐエフ。

ずっと夫のあとに付いて歩く。

夫が草野球観戦中はエフも観戦。

リードがついていると人にも犬にも喜んで近づいて大興奮するエフだが、ノーリードになると途端に不安になるようでいつものはしゃぎっぷりがウソのような犬になる(家の中は別)。ドッグランに来るとほとんど夫のそばを離れない。もともと犬よりも人間が好きなエフだが、それにしてもあまりにもドッグランで他の犬たちと遊ばない。自分のこと人間だと思っているのか、それとも子どもの頃のトラウマか?


BULLITTさんを引きつれ富士スピードウェイから帰宅。エフはさっきまで一緒にいた人なのにいつもよりさらにハデに出迎える。この世の春。しかし、いつもの客と違うところがある。それはBULLITTさんのスタミナだ。エフのしつこさをものともせず、それを上回るしつこさでエフを ... 続きを読む
BULLITTさんを引きつれ富士スピードウェイから帰宅。エフはさっきまで一緒にいた人なのにいつもよりさらにハデに出迎える。この世の春。しかし、いつもの客と違うところがある。それはBULLITTさんのスタミナだ。エフのしつこさをものともせず、それを上回るしつこさでエフをこねくり回す。そのおかげでエフの興奮は通常の比ではない短時間で収束。BULLITTさんに拍手。


背後から熱い視線を送るエフ。
「いとしのBULLITTさん・・・」

翌朝もエフはBLLITTさんに懲りずに挑む。こんなに朝から遊んでもらうことはめったになく、とても満足そう。朝に夜に風呂上りにと、本当によく遊んでもらった。よかったなあ、エフ。




でもお別れの時間が。
家から少し離れたパーキングまで、エフも一緒に見送りに。ボボボボ、と強そうな音をたててBULLITTさんのパサートは去っていった。横浜の自動車屋さんに寄って行くと言い残し。

見送った後ノロノロと歩いて家に着くと、いつもなら玄関数歩前で強引にその場にとどまろうとするエフがなぜか嬉しそうに家に入ろうとする。これはもしやBULLITTさん目当てでは、、、。本当にそのようだ。玄関から駆け上がって、いろんな場所を物色し始める。1階?2階?3階?どこ?どこなの?


3階のBULLITTさんが寝ていた部屋にも侵入。
しかし、どこにもいない・・・。


「さびしい……」


「BULLITTさんがいないの。」
夫に訴える。
さびしそうな顔をするエフが不憫でならない。

BULLITTさん、また来てねー。


BULLITTさんの言いつけに従って、フォルクスワーゲンの濃いファンたちがサーキットを走る催し「自分たちでやろうVWFEST in FISCO」を観戦?に。場所は改装したての富士スピードウェイ。平日にビルシュタインを取り付けた理由はここにあった。といっても、自分でサーキット ... 続きを読む
BULLITTさんの言いつけに従って、フォルクスワーゲンの濃いファンたちがサーキットを走る催し「自分たちでやろうVWFEST in FISCO」を観戦?に。場所は改装したての富士スピードウェイ。平日にビルシュタインを取り付けた理由はここにあった。といっても、自分でサーキットを走るわけでもなく、ただ単にBULLITTさんに見せびらかしたかっただけ。

ビルシュタイン装着後はじめてのドライブ。私でもはっきりと乗り心地の違いがわかる。違う車だ。以前のフワフワした感じは一切なくなり、いわば男らしい感じの乗り心地になった。高速やカーブなどとても気持ちいい。出だしも非常にスムーズ。運転していると確かに楽しいかも。しかし、ゴツゴツする。ゴツンゴツン。普通の街中は、どう考えても不快になった。夫は、「びっくり。不快じゃないね。すばらしい。」などと大げさに言うが、返す言葉はない。これが正しい姿なんだそう。
ふん、ばかばかしい。

ビルと一緒にエフも参加。広い、きれいな会場に大興奮。といっても、エフが興奮しているのは、声をかけてくれる人たちに対して。そしてエフ、BULLITTさんを見つけるとダッシュで駆け寄る。チビの時代に一度遊んでもらったことを覚えているのかどうかはわからないが、ともかくかなりのはしゃぎよう。そして互いのクルマをじろじろ見ながらあれこれ文句を言い合う2人。



天気もよく、気持ちいい場所だ。プライベートな競技会なので閑散としていて、それがまた快適。しばし弁当を食べたりして、ゴルフのブンブン走る姿を鑑賞した。時間変わりで他の団体もレースをしていたが、ランボルギーニのマニアレースはすごい迫力。うん千万円の車で平気で遊ぶ恵まれた人たちだ。あの人たちの職業はなんだろう。気になる私。

駐車場に、マニアの集会を発見。トゥアレグという巨大な車や、ルポGTIという豆のような車が集結している。きれいに整列して駐車している。圧巻。


ひとしきり見たところで、「じゃかえろっか」と2時間あまりであっさり帰還。
そこでBULLITTさんを急遽我が家に招くことになった。帰り道は空いていて、抜きつ抜かれつ楽しいドライブ。


BULLITTさんを抜く。


しかし、フェラーリにあっさり抜かれる。

東名があまりにスムーズで夫はしだいに眠くなってきたようで、ガムとコーヒーをとりながら、頬をたたき、「右よーし。後方よーし。」などと叫びながら運転していた。


写真がアップできない。もう寝る。 ... 続きを読む
写真がアップできない。もう寝る。


急展開。夫は「都筑区」で訪れたアウトホルヒに一瞬で魅了され、ビルシュタイン購入を決定。多少の揺れはあったが、ついに決心。「おさまるところにおさまった。」と満足げ。私も毎日パンフレットを見せられ説明を聞くのももう疲れた。そして何を思ったか(…狙いは後でわか ... 続きを読む
急展開。夫は「都筑区」で訪れたアウトホルヒに一瞬で魅了され、ビルシュタイン購入を決定。多少の揺れはあったが、ついに決心。「おさまるところにおさまった。」と満足げ。私も毎日パンフレットを見せられ説明を聞くのももう疲れた。そして何を思ったか(…狙いは後でわかったが)、平日に取り付け予約。

必然的に私がアウトホルヒに行くことに。日中5、6時間預けるために、代車を手配しておいてもらった、と、夫は「最大限の努力をした」とここでも満足げ。はい、ありがたや、ありがたや。

ということで代車を手に入れる。代車は15年?前のゴルフ。大丈夫かなあと思いつつ、しかし、コレはかつての私の愛車ジェッタと同じタイプのゴルフではないか。
でも左ハンドルははじめての私。走ってるとずんずん右によっていってしまう。246で中央分離帯に激突しそうになる。こわ。ジェッタも音がうるさかったが、このゴルフ、太いマフラーが着いていて「ボーーー」っとすごい音。あとブレーキ踏むたび「カチャ、カチャ」って音がするのは何故?さらに途中どこからか蚊のなくような変な音もしてきた。運転好きな私も相当ビビりながら走行。

それにしてもなつかしい。中はそのまんま。そうそう、このなんともいえない重々しい感覚。ハンドルやアクセルがジェッタと同じ。元気で頑張っている車はかわいい。ジェッタ、どうしているかなあ。


散歩コースの一つに「豪徳寺」がある。なかなか渋いお寺。大老、井伊直弼のお墓があり、「招き猫」発祥の寺でもある。『一六一五年頃のお話。 貧しい寺の和尚は、自分の食事を削ってでも猫に餌を与えるほどの猫好きで、寺にいた一匹の猫を たいそう可愛がっていた。夏のある ... 続きを読む
散歩コースの一つに「豪徳寺」がある。なかなか渋いお寺。大老、井伊直弼のお墓があり、「招き猫」発祥の寺でもある。

『一六一五年頃のお話。 貧しい寺の和尚は、自分の食事を削ってでも猫に餌を与えるほどの猫好きで、寺にいた一匹の猫を たいそう可愛がっていた。
夏のある日、門前が騒がしくなり、何事かと和尚が出てみると、立派な武士の姿があった。
「鷹狩りの帰り、寺の前を通ったら猫がしきりに手招きするので訪ねてきた次第。しばらく休憩させよ」 と言う。
貧乏寺ゆえ、和尚は渋茶など出していると…… 突然、空、にわかにかき曇り、雷が轟き、豪雨となった。和尚は静かに因果三世等の説法を説き始める。
武士も、外の気配に動じることなく聞き入っていると、 説法の終わる頃には何事も無かったような穏やかな空に戻っていた。武士はあやうく雷で命を失うところだったと、たいそう喜び、自分が近江彦根城主の井伊直孝であることを明かし、猫に招かれて雷雨の難を免れることができ、 さらにはありがたい話もうかがうことができたと、この幸運を喜び、福を招く猫のいる寺としてこの寺を井伊家の菩提寺とすることにした。当時は弘徳庵という小さな庵だったが、直孝の戒名を取って豪徳寺となり、以来寺は大いに栄える。』

・・・・・という伝説があり、ココが日本の招き猫発祥の地なのだそう。1年前まで知らなかった。なんだかすごくありがたいお寺のような気がしてお寺で売っている「招福猫児(まねぎねこ)」を家に置いている。これがいい顔をした猫なのだ。昨年も無事過ごせたので今年はちょっと大きいのにした。(といっても体長12cmほど) 全国からたくさんの人がこの招福猫児を求めて豪徳寺を訪れるそう。といっても観光地のような感じは全くなくとても静かでひっそりとしたお寺。

そういえば豪徳寺の周辺を歩いていると最近いくつか戸建て住宅が販売されていたりするが、表示を良く見ると、「土地は豪徳寺の借地」、となっていることが多い。あの招き猫のおかげで当時田畑がたくさん寄せられたのだろう。いまだにそのお陰で潤っているのだな。招き猫、えらい。
豪徳寺へは世田谷線「宮の坂」駅が近い。
世田谷線。のどかです。


皆様にもたくさん福がおとずれますように。

←招きエフ。


ノロイの襲撃は毎日続いた。パパらっちは一歩も引かず傷だらけで戦っていた。しかし、ある夜の激しい戦いの翌日、ノロイもパパらっちも姿を消した。ママさんと子猫たちだけがいつものように鳴いていた。何日経ってもパパらっちは来なかった。飼われていたと思われる家まで様 ... 続きを読む
ノロイの襲撃は毎日続いた。パパらっちは一歩も引かず傷だらけで戦っていた。
しかし、ある夜の激しい戦いの翌日、ノロイもパパらっちも姿を消した。ママさんと子猫たちだけがいつものように鳴いていた。何日経ってもパパらっちは来なかった。飼われていたと思われる家まで様子を見に行ってみたりしたが、やっぱりいない。どこへ行ってしまったのか。力尽きてしまったのか。ノロイもぱったり姿を見せなくなった。
それからしばらくして別のオス猫が時々やって来るようになった。子猫4匹の内、オスの3匹は次第に姿を見せない日が多くなり、やがていなくなってしまった。残ったのはママさんと白黒だけ。また子猫が生まれてしまっては大変だと、野良猫の避妊手術について獣医さんに問い合わせをしたりしていたが、そのうちにママさんも白黒もいなくなってしまった。

そして、しばらくして母が亡くなった。療養中の一年半、窓から猫たちの姿を見るのが楽しくて、落ち込みがちな毎日を随分和ませてくれた。そして母が亡くなるのと時を同じくして猫たちは消えた。不思議な感じがした。

葬儀の日、たくさんの人が集まっている中、庭の石の上に一匹の猫の姿を見た。白黒だった。臆病で家族以外の人がいると決して姿を見せなかった白黒が大勢の人を前にして隠れずに石の上に姿勢よく座り、じっとこちらを見ていた。あの光景は今もよく覚えている。
それから数ヶ月、猫の姿は一切見なくなった。あの猫たちは本当に実在したのだろうかと思うほど、ぽっかりと抜け落ちるようにいなくなった。あの一年半の間だけ我が家に来てくれていたようなそんな感覚さえした。

そして今年になってエフを連れて実家に帰ったある日、庭の石の上にママさんの姿を見た。以前に比べて見違えるほど優しい顔をしていた。一人暮らしとなった父が嬉しそうにキャットフードをあげていた。ママさんだけが父の住む家に戻ってきた。毎日、庭の石の上から父の姿をじっと見守っているようだ。


緑道を散歩しているとラブやゴールデンによく会う。ゴールデンはほとんどエフよりも随分年上の場合が多い。大分顔見知りも増えてきたが、昨日はじめて会った7歳のゴールデンを連れた女性がエフを撫でながらこう言った。「ゴールデンはこれからどんどんよくなるわよ。どんな ... 続きを読む
緑道を散歩しているとラブやゴールデンによく会う。ゴールデンはほとんどエフよりも随分年上の場合が多い。大分顔見知りも増えてきたが、昨日はじめて会った7歳のゴールデンを連れた女性がエフを撫でながらこう言った。「ゴールデンはこれからどんどんよくなるわよ。どんな悲しいことがあっても慰めてくれるの。言葉も気持ちもわかるようになるの。穏やかでやさしい犬なの、ほんとに。」
たしかに女性が連れているゴールデンはそれはそれは美しく優しい顔をしてそっと佇んでいた。エフは道路にひっくり返って嬉しくてクネクネしていた。「そうですかー、楽しみですー。」と言ってエフを起き上がらせて行こうとしたら、興奮してまた私の顔まで届くジャンプを見せて笑われた。
それからしばらく歩くと、ミニチュアシュナウザーを連れた女性に遭遇。シュナウザーは「ウ、ウ」と言いながらエフに近づきたい様子。エフは相変わらず地を這うような体勢でしっぽを振りながら近づいて行く。「うちにも去年までゴールデンがいたんです。ガンで亡くなったんですが。」と言いながら、「やっぱりいいですねー。この感じがなつかしいです。」とそれはそれはいとおしそうに目に涙を浮かべてエフを撫でていた。一緒にいたシュナウザーもなつかしそうにエフに擦り寄っていた。
苦楽を共に長い道のりを一緒に歩んできて、いつしかかけがえのない存在になっていったのだろうな、と思う。それはゴールデンでもラブでも柴でもスピッツでも猫でも同じことだろう。
もう一つ、出会いがあれば必ず別れがある。いつも頭の片隅にある。それを意識させられる。

昨年の5月15日にエフは我が家にやって来た。丁度一年が経過した。犬を家に迎えようとした理由の一つは、私が母を亡くして沈んでいたから。ゴールデンを選んだのは優しい性格と顔が好きだったから。何より一緒に「暮らす」ことを望んだから。エフが来て、はじめの数ヶ月は毎日朝から晩まで振り回されて沈んでるヒマもなくなった。もうイヤ、と思ったりもした。一年経って少しづつ気持ちも通じるようになってきたかな、と思うこの頃。エフがいてくれて嬉しい今日この頃。
生きていると色んなことがある。苦しくて時々楽しい道のりを一緒に歩いていけたらいいな、と思う。

「これからエフもっともっとよくなるんだって。」と緑道での話を食事中夫にしていたら、相手にしてもらえないエフは禁止されているソファの上に飛び乗り、これでもか、という顔でこっちを見る。2人で必死で無視。まったく・・・、まだまだ遠い道のりだ・・。


BULLITTさん、回転石さんの言いつけに素直に従って、夫は都筑区に向かう。目的は「アウトホルヒ」という車いじりが好む店のひとつ。こんな感じ。さすがに都内と違って周辺の土地に余裕がある。店内もマニアなにおいが漂う。早速希望を伝えて打ち合わせ。マネージャーという方 ... 続きを読む
BULLITTさん回転石さんの言いつけに素直に従って、夫は都筑区に向かう。

目的は「アウトホルヒ」という車いじりが好む店のひとつ。こんな感じ。さすがに都内と違って周辺の土地に余裕がある。店内もマニアなにおいが漂う。

早速希望を伝えて打ち合わせ。
マネージャーという方がモデルを手に、「モノチューブ」「ツインチューブ」を熱心に説明し始める。どちらかと言うとモノチューブのよさを説いている。このマネージャーがざっくばらんで面白い。擬態語が多くてなかなか理解できないところもあるけど。

お勧めは、ARCというメーカーにOEMで作らせたオリジナルブランド「RBG」らしい。確かによさげ。でもウチのくるまに適合しないようで、そうなると、また出てきたのが「ビルシュタイン」。

「じゃあ、乗ってみましょうか。」と自慢のモノチューブ搭載のデモカーに乗せてもらう。
見た目がすごい。いわゆるシャコタン。内装も凝りに凝ってる。エンジンをかけると「ボボボッ」と迫力のある音。こういう車って、こういうものか、と感心していると、マネージャー、一生懸命説明つきでスタート。
説明はともかく、ちょっと広い道路に出ると、加速。ぐいぐい加速。爆走をはじめる。「これが70キロの感じ。」「こわっ。」「これが100キロの感じ。」「ちょっと、その辺で、、、。」車線を変えながらビュンビュンと走らせる。とても親切に、とても丁寧に、とても楽しげに説明してくれるのだが、それにしても死ぬんじゃないかと思った。10分ほどで元の場所に。「フーッ」
まあ、でも、見た目がすごいわりに、心配したような、がちゃがちゃした乗り心地じゃなく、なかなか好印象だった。

店に戻って、再度説明。「下をのぞけばわかるよ」と、こんどは店の中の車を電動のリフトで上げ始める。「これこれ。」覗き込む二人。その途中で、「トリムを塗るのはいくらでやってくれます?」と夫。トリムって、まさかそれって室内の?
と、そんな具合で、説明も終え、店を後に。夫、かなり満足げで、かなり感化されたよう。でも苦悩も増えたよう。

いずれにしても、このお犬様のご迷惑にならねばいいが、、、。


後輩オカちゃんがやって来た。このたび長年勤めた会社を円満退社、新天地へ旅立つオカちゃんの慰労会を我が家でエフと共に開催。エフ、オカちゃんの登場に大興奮の大歓迎。飛びつきまくりで押し倒す。オカちゃんはこう見えても、支店長。えらいのよ、エフ。 会社の送別会でた ... 続きを読む
後輩オカちゃんがやって来た。このたび長年勤めた会社を円満退社、新天地へ旅立つオカちゃんの慰労会を我が家でエフと共に開催。

エフ、オカちゃんの登場に大興奮の大歓迎。飛びつきまくりで押し倒す。オカちゃんはこう見えても、支店長。えらいのよ、エフ。

会社の送別会でたくさんいただいたらしいバラの花束の一部を持ってきてくれた。とてもキレイな赤いバラ。ありがとうオカちゃん。テーブルにお花を飾るとそれなりにいい感じに見える。ワインで乾杯。肉や魚や野菜やチーズと共に盛り上がる。

エフはなんとしてもオカちゃんに近づこうとする。夫が必死でガード。オカちゃんもエフの目を見ないように必死。まったくあいかわらずな団欒。エフ、気持ちはわかったから少し落ち着いてくれ。



これからあちこち旅行へ出掛けるというオカちゃんがデジカメなどを探しているというので、夫、大喜びで一緒にコジマへ。あれこれ見てまわり、そのまま横浜までドライブ。あー楽しかった。
オカちゃん、お仕事ほんとにお疲れ様。よく頑張った。えらかった。また、来てね。


外出先の駐車場で待っていた時、助手席に乗り込んでくるなり夫はこう言った。「あー、恥ずかしい。」「なにが?」「足元」「・・・・・・・」なんのことかと思えば車の足元のことらしい。「いいスーツを着ていい靴を履いてるのに、白い靴下を履いてるようなもんだ。」と夫。 ... 続きを読む
外出先の駐車場で待っていた時、助手席に乗り込んでくるなり夫はこう言った。
「あー、恥ずかしい。」
「なにが?」
「足元」
「・・・・・・・」

なんのことかと思えば車の足元のことらしい。
「いいスーツを着ていい靴を履いてるのに、白い靴下を履いてるようなもんだ。」と夫。

これ、ウチの車の足元。恥ずかしくて伏し目がちになると言う。
「・・・」

これが正しい姿だそう。
「・・・・・・」

ふん、ばかばかしい。


子猫たちはしだいに私にも慣れるようになり、それぞれの性格もわかるようになってきた。コレ「茶白」。好奇心旺盛で賢い。活発。警戒心少ない。きれいな毛並みと顔。オス。左が「トラ」。のんびり、おっとりしている。毛がフワフワ。私のお気に入り。オス。一番奥が母猫にそ ... 続きを読む
子猫たちはしだいに私にも慣れるようになり、それぞれの性格もわかるようになってきた。

コレ「茶白」。好奇心旺盛で賢い。活発。警戒心少ない。きれいな毛並みと顔。オス。

左が「トラ」。のんびり、おっとりしている。毛がフワフワ。私のお気に入り。オス。

一番奥が母猫にそっくりの「そっくりさん」。片方の目が開いていなかった。なつかない。ちょっとぼんやりしている。オス。
手前左が「白黒」。唯一のメス。チビ。警戒心強い。全くなつかない。怖がり。一番速く逃げる。

晴れた日には、母が寝ていた和室の縁側の外で、猫一家が日向ぼっこをする姿が見られた。その様子は微笑ましく、私たちはとても和まされた。寒くなると、庭の物置の軒下のロッカーの上にダンボールを2個組み合わせて中に毛布を敷いてあげ、その中で6匹、重なりあって寝ていた。
パパらっちはどこかの家の飼い猫のくせに、毎日のようにやって来て子猫たちと遊んだり寝たりして過ごしていた。人懐っこく、大きな顔とカラダに似合わず子猫たちと一緒に「ミャー」と少し低い声でなき、ごはんまで食べて帰っていった。ちょっと図々しいが憎めないヤツだった。「こうやって見ていると、男親っていうのは人間も猫も同じようなもんだな。」と父。ふらっとやって来て、気が向いたときに子供と遊び、ゴハンだけ食べてまたどこかへ行ってしまうパパらっちの姿は自分を見ているようだったのか。

しかし、そんな猫一家の平和な日々はそう長くは続かなかった。

実家の南隣にはお寺がある。そのお寺と庭の境のブロック塀の上に、ある日大きな白い猫が現れた。カラダがとても大きく目が赤くちょっと不気味だった。塀の上から顔を出し、庭でくつろぐ猫一家をじっと見つめていた。

獲物を狙うような鋭い目つきでとても威圧感があった。まるで「ガンバの冒険」の「ノロイ」のようだった。毎日のように塀の向こうから見つめていたノロイだが、ある日、パパらっちがいないママさんと子猫たちだけの時に、塀を下りて近づいてきた。すぐに気がついたママさんは「フーーーー!」とすごい勢いで威嚇し、子猫たちは一斉に逃げた。しかしノロイはずんずん近づいてきた。私が慌てて追い払いに行こうとしたその時、どこからか猛烈な勢いでパパらっちがやって来た。いつもノロノロ歩いているパパらっちが見違える速さでノロイに飛び掛っていった。ノロイは慌てて塀の上に逃げたが、その上からパパらっちとにらみ合っていた。そして、取っ組み合いの喧嘩がはじまった。よく見るとノロイはパパらっちより大きく若く、動きも俊敏でカラダにキレがあった。いつも緩慢なパパらっちも一歩も引かなかった。あまりにも激しくすさまじいので、途中でたまらず仲裁に入ってノロイを追い払おうとしたが、パパらっちはなおも塀の向こうまで追いかけて行った。しばらくして帰ってきたパパらっちは顔からも脚からも血を流していた。よろよろとこちらにやって来ていつものように「ミャー」となき、子猫たちが集まってきた。すごいなーパパらっち、家族を守ったんだ。ちょっと見直した。

それから毎日のようにノロイの襲撃があった。塀の向こうからヌっと顔を出しこちらを凝視する姿は、猫好きな私でも怖気ずくほど野性的で怖かった。パパらっちとの死闘は毎日続き、いつも傷だらけで帰ってきた。一方のノロイは強くてしつこかった。私が「あっちへ行け」と追い払おうとしても動じなかった。パパらっちの傷はしだいに大きく深くなっていった。でも絶対に逃げなかった。どんなに具合が悪そうでも、ノロイの姿を見るとガラッと顔つきが変わり猛然と立ち向かっていった。「ギャーーーーー!」というすさまじい声と共に激しい戦いが繰り広げられていた。

どう見ても、パパらっちは年老いていて不利だった。でも野良猫の世界に口をはさむこともできず、ただ見ているしかなかった。「またあいつが来てる」と父に言うと、父は外に出て水をまいたりして追い払っていたが、それでも戦いは続いた。   ・・・・・・つづく

写真はパパらっち。よくみえないが右目は腫れていて、耳も大きく切れていた。


実家の居間の窓の外から覗く4匹の子猫。はじめて見つけたのは3年前、母の看病で実家と東京を行ったり来たりしていたある日、庭で「ミャー」というかすかな声を聞いた。私は子供の頃から犬や猫が大好きでこういう声は聞き逃さない。敏感に反応してしまう。どこかに子猫がい ... 続きを読む
実家の居間の窓の外から覗く4匹の子猫。

はじめて見つけたのは3年前、母の看病で実家と東京を行ったり来たりしていたある日、庭で「ミャー」というかすかな声を聞いた。私は子供の頃から犬や猫が大好きでこういう声は聞き逃さない。敏感に反応してしまう。どこかに子猫がいる!と思い耳を澄ましてあたりを探しまわると庭のブロック塀の向こう側、お隣の物置の下から聞こえている。子供の頃と同じように塀を乗り越え物置の下をしゃがみこんで覗いてみた。暗くて姿は見えない。一旦起き上がり顔を上げると、塀の上にものすごい形相の猫が一匹こちらを睨んでいた。母猫だ。間違いない。痩せて毛もガサガサで、でも目だけが力強い、子を守る母の姿だった。食べ物かなにかゴミのようなものをくわえていた。
家に戻ってその様子を母に話すと、「コレあげてきてみたら」と病院からもらっているがまずくて飲めないといってあまっていた栄養補給飲料を渡された。食べられない時はこれを一缶飲めば一食分のカロリーと栄養が補給できるというヤツ。母猫が飲めばきっとお乳もよく出るようになるだろう、そうすれば子猫も元気になるかもと、早速お皿にあけて庭に置いてみた。しばらく家の中から見ていると警戒しながら母猫がやって来て猛然と飲んでいった。それから毎日あげて、数日後の夜、初めて庭の植木の陰からカサカサと走る子猫の姿を目撃した。何匹かいる。4匹だ。毛の色や柄が全部違う。かわいい。猫たちはとても警戒心が強く私の姿を見るとササッと逃げてしまっていたが、しだいに誰もいない庭で無邪気に遊ぶようになっていった。
そんなある日、庭の大きな石の上で4匹の子猫と母猫、そしてもう一匹、大きな猫が一緒に寝ていた。この大猫、しっぽで子猫をあやしていた。模様が似ている。きっと父猫だ。家の中からそっと様子を見ていると、父猫は悠然と寝ていてしっぽで子猫たちを遊ばせていて、そのそばで母猫は警戒しながらまわりを見渡していた。猫一家だ。私はなんだか嬉しくて毎日様子を見ていた。

私の父は「いつかれては困る、追っ払ってくる。」と口では言っていたものの、いつの間にかにぼしや残り物の魚などをこっそりあげたりしていた。そのうち父猫のことを「パパらっち」と呼び、かわいがるようになった(パパラッチの意味を知っていたかどうかは定かではない)。パパらっちはどこかの家で飼われている飼い猫のようで日中やってきて、夕方になるとどこかへ帰っていく。この猫一家の中で唯一人に慣れていて呼ぶと寄ってくる。母猫と子猫たちはこれまでよほどつらい思いをしてきたのか、とても警戒心が強く全く近づいてこなかった。特に母猫は少しでも近づこうとすると「フーー!」と、ものすごい形相で威嚇する。子猫たちもそれをマネしていた。
そんなある朝、外に出ると、父が子猫の一匹を「よし、よし」と撫でていた。絶対に人間に近づかなかった子猫が父の足元でゴロゴロのどをならしていたのだ。私も、と思って近づくと逃げられた。いつの間にか父は子猫と仲良くなっていたのだった。4匹の子猫はその色と柄から「茶白」「白黒」「トラ」「そっくりさん(母ネコにそっくりだったため)」と名づけられ、「ママさん」と呼ばれ始めた母猫と、時々来るパパらっちと共に我が家の庭で生活するようになった。 ・・・・・・つづく

写真は玄関外でウロウロする猫一家。手前左がパパらっち。


近頃、明らかにエフを連れて行かない外出の場合、私が2階から玄関へ下りていくのと同時にエフは3階へスタスタと上がっていく。玄関でエフが階段を上る足音を聞き、耳を澄ましているとバフっというふとんに飛び乗る音が聞こえてくる。誰もいないとき寝室のベッドで寝ているの ... 続きを読む
近頃、明らかにエフを連れて行かない外出の場合、私が2階から玄関へ下りていくのと同時にエフは3階へスタスタと上がっていく。玄関でエフが階段を上る足音を聞き、耳を澄ましているとバフっというふとんに飛び乗る音が聞こえてくる。誰もいないとき寝室のベッドで寝ているのはわかっているが、以前は玄関まで必ず一緒に下りてきて見送ってくれていたのに、最近は私が散歩用ではないバッグを持ち階段を下りようとすると、エフは一瞥して3階へ静かに上がっていく。本人はコソコソとやっているつもりのようだが。帰宅するまでのんびりとベッドの上で昼寝をしているらしい。いまだに見つかると「しまった」というような顔をするが、もうバレバレですよ。
その様子を捉えた!





昨日、手術のため延期していた狂犬病予防接種を受けるためいつもの病院へ行った。夫も一緒に。日曜はいつもより混んでいるだろうと思ったが、お世話になっている病院に一度夫を連れて行きたくてワザワザ出かけてみた(エフが病院でどれだけ大はしゃぎするか体験してもらいた ... 続きを読む
昨日、手術のため延期していた狂犬病予防接種を受けるためいつもの病院へ行った。夫も一緒に。日曜はいつもより混んでいるだろうと思ったが、お世話になっている病院に一度夫を連れて行きたくてワザワザ出かけてみた(エフが病院でどれだけ大はしゃぎするか体験してもらいたかったというのが本当のところ)。エフは私も夫も一緒なので嬉しさ爆発。病院に向かう道、全く落ち着かず、はしゃぎ過ぎては何度も夫に怒られていた。病院のドアを開けるとエフの興奮は最高潮。先生に呼ばれまず体重計の上に乗らなければならないのだが、夫の「エフ、おすわり、まて」の言葉に半分反応、半分先生に抱きつきたくてバタバタバタバタ、なかなか体重が量れない。待合にいる人と犬たちの失笑を受けつつ、苦労している夫の姿を、私は笑いをかみ殺して見ていた。

やっと量れた体重は24.5㌔。術後の体重管理はいまのところうまくいっている。
それから診察室へ入りまず、手術の傷跡を見る。すでにひっくり返っておなかを出しているエフを押さえる。傷跡はもうだいぶキレイになってきた。そして聴診、フィラリア検査のための血液採取、予防接種と続く。その間夫は真剣に必死でエフを押さえていた。(そんな夫の横でパシャパシャやるのもなんなんで、写真は家に帰ってきてから撮ったもの)
フィラリアのお薬は7回分まとめていただくと1回分サービスになるとのことなので、そうしてもらった。が、そんなにお金をもっていなかった私は夫の財布も借りてなんとかギリギリ支払うことができた。おかげで2人ともスッテンテンになった。

病院を出て夫、もうヘトヘトのよう。エフは大好きな病院をあとに「あー楽しかった!」とばかりに興奮冷めやらぬ足取り。家に着いて、玄関前でいつものように「まだ入りたくない」と座り込みをしたが、夫に「いいかげんにしろ。」と一喝されしぶしぶ中に入った。
2階へ上がり、夫は黙ってソファにバタリと横になり、昼寝をはじめた。

台所で一人達成感を味わう私。
エフがちらりとのぞいた。